リオデジャネイロのオリンピックで当時の日本の首相がゲームのコスプレで閉会式に登場し、東京オリンピック開会式の入場行進にもゲームのテーマ曲が使われたように、ビデオゲームは、世界の人々が日本へ抱く想いの現れとなっています。今やビデオゲームも、世界に誇れる“日本の文化”のひとつなのです。SNKは40年以上前から、そのビデオゲームを初めとするエンターテインメントを創り、発信し続けてきました。そして今、新たな成長への時代を迎えています。私は2021年から代表取締役社長に就任し、SNKが輝く未来へ向かう航海の舵取りを任されました。この高揚した気持ちを共に働く仲間と共有したいと思っています。

SNKが最も得意とする対戦格闘ゲームを取り巻く状況は、1990年代に流行ったアーケード機の時代とはすっかり様変わりしました。高速インターネット環境の普及により対戦はオンラインが中心となり、コロナ禍でオフラインの開催は控えていますがe-Sports大会では各大陸からの猛者同士が戦い、迫力に満ちた技を繰り出す姿に大勢の観客が熱狂し、まさに世界が繋がる体験が広がっています。一方でSNKがこれまで培ってきたアクション性、キャラクターのストーリー性は、対戦格闘に留まらず、さまざまなゲームジャンルに展開することで、多くのファンの心をつかむ可能性を秘めたコンテンツです。これからビデオゲームがますます社会に彩りを与え、生活を豊かにする将来へ向け、SNKは世界トップレベルのパブリッシャーを目指して革新と挑戦を続けます。
歴史あるIPの再生と新しいゲームジャンルのIP創出を実現し、総合的な開発力を強化するため、大阪、北京に加え、2021年に東京に開発拠点を設けました。今後それぞれの拠点を拡大し、さらに欧米やアジアへも開発の拠点を拡げ、互いに協力し切磋琢磨していく体制を整える予定です。SNKはこの歩みを一緒に進める仲間を広く求めており、新卒採用とキャリア採用の活動を進めています。

私はSNKで一緒に仕事をする人たちに、「尽くす、尽くされる」を大切にして頂きたいと思っています。仕事をする上で「尽くす」とはどういうことでしょうか。勉強や実践を通じスキルを伸ばし、自身の業務を成し遂げることだけではありません。仕事を共にする仲間と意思疎通を深め、互いを理解し尊重してチーム全体の力を向上させることです。ごく普通のことに聞こえるかもしれませんが、仕事には多様な課題が次々と起きることがつきものです。その中で「尽くす」を学ぶことが、長い社会人生活で大いに役に立つことでしょう。「尽くす」の学びは、また「尽くされる」ことを身に着けることに他なりません。チームをリードする立場になると、メンバーひとりひとりが「尽くす」ように環境を整えることが求められます。リーダーがメンバーを信頼し、背中を預ける姿を示すことが「尽くされる」を生み出すのです。
困難を覚悟の上で、世界中のファンに熱狂を届けることを志す人たちがSNKに加わり、一緒に仕事ができることを楽しみにしています。